CXR-AIDの導入背景
昨今、私たちの生活の中に普及し始めている「人工知能(AI)」を用いた技術が急激な発展を見せています。
それは、医療分野にも活用事例が見受けられるほどになってきており、今後ますます日本全体で医療分野にAI技術が進出してくるものと思われます。
そのような状況の中で、当院を利用されている皆様へのさらなるサービス向上を目的とし、「FUJIFILM(富士フィルム)」社のAI技術を用いて開発した「胸部X線画像病変検出ソフトウェア CXR-AID」を導入いたしました。
CXR-AIDとは
AI技術を用いて膨大な量の胸部画像を解析したデータに基づき、数秒で撮影画像から異常を疑う領域にカラー表示でマーキングをする胸部画像診断に特化した診断支援システムです。
さらに、どれくらいの確信度があるかを0~100の数字で表示する機能を搭載しているので、カラー表示と合わせることで、一目で迅速に診断を行うことができます。
医師とCXR-AIDとのダブルチェックにより、大量に画像を確認する必要があっても、見落としなく見ることができ、診断の質のさらなる向上と効率化を図ることができます。
検査自体は従来どおり撮影を行うだけですので、患者さまには余計な待ち時間や追加費用などはかかりません。
ヒートマップ表示機能
スコア表示機能
CXR-AIDにおける3パターンの症例画像
CXR-AIDは肺の疾患がある時に認められる「結節・腫瘤影」、「浸潤影」、「気胸」というような3パターンの画像所見に対応しています。
1:結節・腫瘤影
CXR-AID 解析画像
胸部CT画像
マーキングされた左上肺野に結節・腫瘤影を認めます。
2:浸潤影
CXR-AID 解析画像
胸部CT画像
両下肺野壁側に浸潤影を認めます。
3:気胸
CXR-AID 解析画像
胸部CT画像
右肺尖部に気胸(無気肺)を認めます。
肺の疾患は、発見が遅れると重篤化してしまう場合があります。
そうならないためにも定期的な検診で早期発見・早期治療が重要です。